TOP JPRを語る プリモ動物病院のミライ

創業当時を振り返って

生田目 当時は必死でしたね。とにかく一生懸命やっていたっていう記憶しかない。
武士俣 そうですね。最初の3年くらいは休んだ記憶がないですから(笑)
生田目 診療時間を長くして、飼い主様に自分たちが伝えたいことをPRして…そうしているうちに軌道に乗ってきて。専門診療を取り入れたり、相模原エリア以外に病院を作ったり…。
武士俣 病院が増えてくるとチェーンオペレーションの難しさも感じましたね。
生田目 そうそう。でもずっと変わらずにやってきたのは、プリモはホームドクターであるということ。総合診療ができて、エマージェンシー対応ができて、二次診療機関との連携もとれる。飼い主様にとっての窓口であるプライマリ・ケアができる動物病院であるということ。困ったときに一番最初に相談できる・したいと思える病院をどうやってつくっていくかを考えているというのは、16年間ずっと変わっていないですね。
武士俣 『近所の優しい獣医さん』はずっと変わらないプリモのコンセプトであり、ミッションですもんね。
生田目 そこはこれからも変わることはないですね。

プリモの強み

武士俣 ホームドクターは、昔はそこまで専門医に近いレベルを求められることはなかった印象ですが、今はプライマリ+αの専門的な部分の知識を求められているような気がします。
今プリモには獣医師が50人近くいて、そういった専門的な知識を持っている獣医師同士が院内やグループ内で医療の質を高めやすい環境になっていることは、プリモの強みだと思っています。
生田目 あとは、プリモのスタッフは人の話をきちんと聞けるところ、飼い主様が困っていることを読み取

れる感性、チームで医療をやっているという協業意識、『近所の優しい獣医さん』になろうという目標意識をもっていることも強みですよね。

武士俣 人にも動物にも優しくて、愛情深く、医療をもっと追求したいと思っていて、単なる仕事という意識ではなく、本当の意味での『獣医療の職人である』という意識をもっている人たちが集まっていますね。
生田目 実際にプリモで求める人材もそういう人ですね。

プリモの果たす役割

生田目 世の中も私たちの生活も変わってきているので、同じように動物病院も変わっていく必要がありますよね。単に医療面だけじゃなくて、獣医師として何ができるかということを幅広く考えていきたいと思っています。
武士俣 本質は変わらないけれども、サービスの提供方法を変えたり、必要なインフラを増やすということですよね。5年後、10年後と変わっていくニーズにどこまで柔軟に対応できるか。例えば、病院に行くほどではないけれども気になることや不安があった時に、飼い主様が気軽に相談だけできるような窓口があってもいいと思うんです。それをフルタイムの臨床医という働き方以外を希望する獣医師が担うとかね。
生田目 そうですね。変わっていく世の中でどこまでできるかというのを、そういう獣医師たちと一緒に考えてこれからの未来をつくっていきたい。そして、日本を代表する動物病院になりたいです。それはただ単に大きいとか技術が良いとかじゃなくて、世の中に対してどのくらいできるかということを、一番真剣に考えているという意味で。さらに海外の良いところを持ち込んだり、日本の良いところを海外に出していったりもしたいと思っています。
武士俣 海外の人がプリモに訪れるたびに「なんでこの人数でこの数の診療とオペの数がこなせるのか」ってびっくりしますよね。いわゆる病院の運営管理の良いところが出ている部分だと思いますが、外を見ないとわからない部分もたくさんあるし。あと、経営者が獣医師というのは珍しいというか、他にないですよね。
生田目 運営のトップではなく、本当の意味で経営のトップで意思決定までやっているとなると、そうかもしれないですよね。そこは強みかな。
武士俣 でもよく言われますよね。「スタッフと経営者が家族みたい」って。
生田目 そうですね。だから海外の人に「今日は病院定期訪問をする」って言うと、「社長が来た」って嫌な顔をされるんじゃないかってよく言われる。そんなことないって言うけど(笑)
武士俣 ずっと居たら嫌でしょうけどね(笑)
生田目 (笑)そこはプリモの良さだから、これから病院が増えて大きくなっていっても、スタッフ一人一人と気軽に会話できる環境のまま大きくしたいと思っています。
武士俣 現場って言っていいのかわからないけど、やっぱり診療の場面をちゃんと見ていかなきゃダメですよね。
生田目 チェックするということじゃなくて、現場の感覚を無くさない経営チームで居続けたいと思っています。本来は経営の仕事と現場の仕事って違うけど、現場の感覚を持ち続けるのがプリモの良さでありたいですね。

プリモ動物病院のミライ

武士俣 プリモのミライっていうのは、地域にもっと溶け込んでいきたいし、女性にももっと活躍してもらいたい。日本を代表する動物病院として海外とも連携していきたいし、新しいイノベーティブなサービスを生み出したい。動物病院の枠ってここまで広かったんだって、世の中を驚かせたいですね。
生田目 動物病院で扱うのはペットの命だけど、それは同時に人の心も扱っているということ。僕らは本業を真剣にやることで世の中に十分貢献できていると思っていますが、だからこそ僕らがやっている仕事の質を高めていくことや、役割を広げていくことが、プリモ動物病院のミライにつながっていくんじゃないかと思っています。

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